例) ・相続財産の金額:1,000万円 ・相続人:妻A、子B ・遺言書の内容:全財産を友人Cに相続させる。   この場合、相続人全員の遺留分全体の額は、上記②の割合が適用となるため、次のとおり、500万円となります。 1,000万円×1/2(遺留分全体の割合)=500万円   そして、各相続人の具体的な個別の遺留分は、この遺留分全体の額(500万円)のうち、各相続人の法定相続の割合です(今回の相続人は、妻と子のため、各1/2)。 500万円(遺留分全体の金額)×1/2(法定相続分)=250万円(個別の遺留分)     ちなみに、 被相続人に子どもがいる場合は、両親は相続人とならないため、当然、遺留分もありません。   せっかく遺言書を作っておいても、この遺留分がきっかけで、相続に関する問題が発生する場合もあります。 したがって、遺言書を作成する際には、この「遺留分」を考慮した内容にしておくことを、おすすめします。   なお、遺留分権利者が、自ら、家庭裁判所で手続きを行えば、遺留分を放棄することができます。   【参考コラム】 法定相続(法律で決められた相続人とその相続分(割合)) 相続人 → http://www.moritaka-leo.jp/298/ 相続分 → http://www.moritaka-leo.jp/300/"> 遺留分 登記申請は吹田市のもりたか法務事務所不動産登記 会社設立登記はおまかせ下さい
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吹田市の司法書士、森高です。

 

遺言書を作成しておけば、法律で決められている相続人以外の人に財産を相続させることもできますし、法律で決められている相続分を変えて、相続させることもできます。

 

ただし、相続人となる被相続人(亡くなられた方)の配偶者(夫or妻)・子ども・ご両親には、一定の割合で必ず相続分が確保されています。
これを「遺留分」といいます。(兄弟姉妹には、遺留分はありません)

 

例えば、遺言書で、「○○にすべての財産を相続させる」としていた場合でも、法律上の相続人となる配偶者(夫or妻)・子ども・ご両親には一定の割合で財産を相続する権利があり、遺言書で遺産を相続するとされた人に対して、その権利を主張することができます。
この遺留分は、遺留分権利者(配偶者(夫or妻)・子ども・ご両親)が、自ら、その権利を主張しなければなりません。遺留分は、自動的に確保されるものではありませんので、遺留分権利者がその権利を主張しなければ、遺言書通りの遺産相続が優先されます。
財産を築き、守ってきた被相続人が、自分の財産を自由に処分できるのは、生前も、亡くなった後も同じです。基本的には、被相続人の意思が表示された遺言書の内容が優先され、遺留分はその遺言書の内容を一部修正することができるにすぎません。

 

では、この遺留分はどのくらいの割合なのでしょうか?
まず、遺留分権利者全員の遺留分として確保されるべき遺留分全体の割合があります。さらに、その遺留分全体の割合に対して、本来の法定相続の割合で、各相続人が遺留分を持っています。

 

遺留分全体の割合は法律で、次のとおりに決められています。
①両親(又は、祖父母)だけが相続人の場合 → 相続財産の3分の1
②上記以外の場合 → 相続財産の2分の1

 

 

例)
・相続財産の金額:1,000万円
・相続人:妻A、子B
・遺言書の内容:全財産を友人Cに相続させる。

 

この場合、相続人全員の遺留分全体の額は、上記②の割合が適用となるため、次のとおり、500万円となります。
1,000万円×1/2(遺留分全体の割合)=500万円

 

そして、各相続人の具体的な個別の遺留分は、この遺留分全体の額(500万円)のうち、各相続人の法定相続の割合です(今回の相続人は、妻と子のため、各1/2)。
500万円(遺留分全体の金額)×1/2(法定相続分)=250万円(個別の遺留分)

 

 

ちなみに、
被相続人に子どもがいる場合は、両親は相続人とならないため、当然、遺留分もありません。

 

せっかく遺言書を作っておいても、この遺留分がきっかけで、相続に関する問題が発生する場合もあります。
したがって、遺言書を作成する際には、この「遺留分」を考慮した内容にしておくことを、おすすめします。

 

なお、遺留分権利者が、自ら、家庭裁判所で手続きを行えば、遺留分を放棄することができます。

 

【参考コラム】
法定相続(法律で決められた相続人とその相続分(割合))
相続人 → http://www.moritaka-leo.jp/298/
相続分 → http://www.moritaka-leo.jp/300/